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スパイス・ガール

キャラウェイシードというスパイスをご存知でしょうか。
セリ科の植物の種子で、お菓子やパン、ザワークラウトなどにも使われることがあります。

小さい頃に食べた黒パンにその乾燥した種はたくさん入っていて、グレーと白のしましま、三日月のような形をしていました。

ホテルのベーカリーショップにそのパンは売られていました。
子供の頃、(今で言う)パン・オ・ショコラやコロネ、クロワッサンなどを母に連れられよく一緒に行きました。ハンバーガーのバンズもあり、時々母がハンバーグを入れてお弁当に持たせてくれました。
お店の中でもその真っ黒に光るダンゴムシのような形のパンを母は好んで食べていたようです。
少し酸味のあるそのパンにはキャラウェイシードがたくさん入っていて、朝食時にパンを薄くスライスして貰い、まずは種だけを抜き取って先に食べる。

口の中にはいつも食べているものとは全く違ったトーンの、けれど柔らかい何とも言えない風味が広がります。子供の味覚には随分背伸びをしたものかもしれませんが、食べるとそれがまるで何か体に魔法でもかけてくれるような、そんな気持ちになりました。
あとに残った黒パンはかりかりに焼いてバターをたっぷり塗って食べるのです。

今でも時々黒パンを見かけるとついつい種が入っていないか探してしまうのです。

追伸:
先日上北沢のkepo bagelsで発見しました。
キャラウェイシード入りベーグル。1つ購入。
翌朝目覚めると、パンかごから無くなっている!
もう一つ買うべきだったのかなあ。
独り占めしようとしたのがいけなかったかもしれません。
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by kayos_handmade | 2010-09-21 22:49 | たべもの

なぜならそれは

先週の雨以来また一段と秋の色が濃くなって来たようです。
道に落ちている落ち葉もこころなしか少し黄色い。

水曜に森美術館で行われている「ネイチャー・センス展」
を観てきました。
作品は吉岡徳仁、篠田太郎、栗林隆それぞれ3人のアーティスト、デザイナーのとらえる自然観というものが込められています。

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私は先日テレビで紹介されていた吉岡さんの「スノー」という作品を楽しみにしていました。羽毛を使って雪の降る様子を表現したものです。
見ていると降る様がとても美しい。
実際に見ると巨大な空間に閉じ込められたそれは、雪よりももっと軽いもの、そして温かく柔らかい、実際の雪とはやはり違う何かのような気がしました。もちろん確かに実際には雪ではない。けれどこの曖昧なイメージだけを感じることができず、自分の中に染み付いた雪というものがどうしても邪魔してしまう。
私が現実的すぎるのでしょうか。

篠田さんの映像作品は迫力がありました。
天井までの高さのスクリーンには運河や人造湖、そして行ったり来たりする貘が。
それを見ていると我々がいる東京という場所は、周りの都市と地続きではあるが、それだけが孤立し切り取られた空間の中にいる、そんな風に思えてきました。
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栗林さんの作品は見ている側も参加できるのが面白い。
何人もの人が紙の穴から顔を覗かせたことでしょう。

篠田さんの映像の最後に出て来た、雪の中をぐるぐるとあてもなく彷徨う貘はまるで現世とは思えない。とてもファンタジックなものでした。
あれが実は悪い夢を食べてくれる貘なのかも・・。
展示室内に期間限定で設置されたネイチャー・ブックラウンジの椅子に座ってぼんやりとそのようなことを考えていたのでした。
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「ネイチャー・センス展」開催中
2010年7月24日(土)ー11月7日(日)
森美術館(六本木ヒルズ森タワー53F)
*六本木にある国立新美術館、サントリー美術館、森美術館では現在チケット半券で割引になります。期間や展覧会が限られるので詳細は「六本木アート・トライアングル」で検索してください。
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by kayos_handmade | 2010-09-18 23:47 | 現代アート

溢れることばたち

ここ数年スーパーなどへ行くと、様々な言葉に飾られた食品パッケージを目にするようになりました。
「おいしい」「とろける」「ふんわり」などの他に
「じっくりことこと・・」「なっとくの・・」など
もはや商品名やパッケージデザインだけでは勝負が厳しく、独自性や中身の味を伝えるべく苦労をしているのが伺えます。
そのどれもが「私を買って!私が一番美味しいから!」とたくさんの言葉身に纏い棚をにぎわしている。
でも時々商品名が薄れてしまって、スープなんだけどあの「ふうふうあつあつ」の何だっけ?などとなることも。しかもその表現が「ふうふう」だったか「ほかほか」だったか忘れてしまい、ますます店員さんに説明できないのです。
前は商品数も少なかったし覚えていられたけれど、今はメーカー名で伝えるのがやっとです。

私は人に何かを伝えるのがとても下手で、「ここをああして、こうして、ええっと・・あその前にこれを・・」などと説明をしながら行きつ戻りつ。
時には乱暴に説明をせずに「えいやっ」と描いてしまい、後から説明を求められることもしばしです。

ある日twitter上で素敵な文章に出会いました。
デザイナーの原研哉さんです。
そこにはまるで書架から素敵な言葉だけをそっと取り出したような
そんな文章がたくさんありました。
私の煩雑でとっ散らかった文章や机とは大違い、いや比べるのもおこがましいくらいですが。きっとご本人も素敵な方で、机上は整理整頓され、道具たちは有るべきところにきちんと収まっているのではないかと勝手に思っているのです。
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昔、人と人のコミュニケーションにビームをあてたらスムーズに伝わる、ということを考えていました。と、それを表した図。伝わったでしょうか・・。
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by kayos_handmade | 2010-09-13 13:04 | postcard

ことばを廻る、あなたとわたし

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あるとき、知り合いの方が都心の住宅地にあるカフェのさまを
「寒い感じの」
と表現したのがとても気になりました。
なぜなら私はその「寒い感じ」のお店をとても心地よく、
温かささえ感じていたからです。
なぜ人によって違う印象の受け方があるのだろう。

そしてその言葉はいとこの住む家のことを思い出させました。

いとこの家はすっきりとしていてなんだか居心地がよいのです。
特に片付いた台所には使い込んだ鍋やおたま、一つ一つ選んで購入されたセンスのよい瀬戸物がきちんと普段使いされて置いてある。そこは、時には遊びに行った私の愚痴を聞いてくれたり、にぎやかな客人をもてなす場でもある。私はその台所を好ましいと思っています。

しかし別のもう一人のおばはその台所をすっきりしすぎて冷たく感じるのだそうな。
住人であるおばもおじもいとこも決して冷たい人たちではありません。むしろのんびりして朗らかです。ただ、お互いを気遣いながらもあまり干渉し合わない。
すっきり感を好ましく思う気持ちと「冷たく」感じる気持ち。どちらも間違ってはない。感じかたは人それぞれとしか言えないのでしょう。

「寒い感じ」と言ったのが少しだけ掴めたような、しかし感覚を共有することの難しさも同時に感じたのでした。

f0221132_11472321.jpg信州から届いたデラウェア。
今年初ものです。
最近は子供がぶどう好きで二人してよく食べます。
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by kayos_handmade | 2010-09-09 11:56 | illustration

大事なのは

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先月長年使っていたフラットパネルiMacがとうとう壊れてしまいました。そのときにまず頭に浮かんだのは中にたっぷり詰まったデータのこと。
壊れたのは突然(まあそういうものですよね)、しかもバックアップをそろそろしようと思って立ち上げたら、です。

イラストやグラフィックの仕事が5年分。あっという間に一瞬で消えてしまったそれらはいったいどうしたらいいんだろう。すぐにAppleのサービスに電話をしてデータ復旧をしてくれるところを教えてもらい、壊れたときの状況を話すと電話の向こうで渋い声。
「取り出せる可能性が低い」
目の前が真っ暗。思わず頭を抱えてしまったのですが、かといってこのままではどうにもならない。とにかくすぐに修理に出してみたものの、それからしばらくたってもお店から連絡が来ない。
2週間以上たってからやっと
「ここでは出来ないから、専門のスタッフのいる店舗に移送してみてもらう」
というのです。とにかくなんでもいいからなんとかしてください!とお願いすること更に1週間。
「デスクトップ上のもの、見えます。データは復旧できそうですよ」
あまりの嬉しさに電話口でガッツポーズをしてしまいました。ほんとによかった!
電話の向こうの担当者も一緒に喜んでくれました。
*修理して貰ったところノジマむさし村山ミュー店

実を言うとそれより半年前にその前に使っていたもう一台のiMacが壊れてしまい、やはり途方にくれたことがありました。
そのときにバックアップは大切、と思っていたのに怠っていた私が悪いのですが、ついつい紙の仕事ならこんなことないのに、とぼやいてしまいました。
確かにPCで仕事をするようになってから、他のストレスが出るようになりました。
イラストを描くときに筆タッチが思うように出ない。
タイミングが手先と画面でマッチせず伝わらない気がする。
当たり前だけど手描きとは違う。
これは私個人の感想なのかもしれません。
もっとうまく使う方法もあるかもしれません。

デザイン事務所時代にデータを破損してしまってがっくりしていると先輩からよく言われていた言葉。
「大丈夫、一度自分で描いたものならなんとか手と頭が覚えているものだよ。一から創るよりはラクチンだよ。」
今でも密かに心の支えです。
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by kayos_handmade | 2010-09-07 12:38 | illustration

情報過多

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本屋で雑貨やイラスト、手仕事の本などを色々と見ているうちに、頭が飽和してきました。様々な作家さんの作品を見ているうちに情報でいっぱいになってしまったようです。
私は普段から情報過多になるとどうもそういう傾向にあるようで、旅行のときも数冊のガイドブックから行きたいところをピックアップして、という作業がとても苦手です。
自分に必要な情報だけをインプットして、他は忘れてしまうのがほんとうは一番よいのですが、次から次と目に入ることを処理しきれない。いつの間にか頭の中があっぷあっぷしている、そんなことがよくあるのです。

自分の作品においてそういう混乱はないのか。ちょっと不安がよぎりました。
鉛筆かペンか。色はつけるのかつけないのか。そしてカラーならクレヨンがいいのか水彩がいいのか。
本来描くものが決まっているなら、その手法も自ずと決まってくるはずなのですが、何か方向性がはっきりしない時は色々と迷いが出て、あれこれといろんな材料に散らかってしまうのです。
どうしたら一発で求めていたものにまっすぐ進んで行けるのか。
毎回ではないにしろ悩むことが多い。

デザイン事務所で働いていた頃、上司によく言われたのは「いいものはあれこれ捻らなくても、ほんの数分でまとまるんだよ」
迷いが無い分、回り道も寄り道もせずひたすら真っすぐに完成へ。
そんなことはそうそうないのですが。

f0221132_1403793.jpgいつも私のポストカードなどを置いてくださる天然酵母パンのお店朝日屋ベーカリーさんに新作ポストカードが入荷しました。
昨日納品の際に、カボチャベーグルを買おうと思ったら完売。
とっても残念!
*朝日屋ベーカリー
open 8:00-18:00 日・月 休
京王線の国領駅南口から徒歩5分です。
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by kayos_handmade | 2010-09-01 14:17 | postcard